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 キクロプス目 Cyclopoida 

 キクロプス目は,第1触角の長さが中程度で,第5胸節が腹部(体後部)に含まれます。海洋では種類数は非常に多いのですが,淡水では種類数はそれほど多くありません。しかし,出現頻度と出現量は淡水,海洋ともに多く,動物プランクトンとして最も重要なグループの1つです。急激な移動と静止を繰り返しながら遊泳しますが,カラヌス目と違い小刻みに運動します。
 日本では,淡水産のものはほとんどすべてキクロプス科 Cyclopidae に属します。このホームページでとりあげたものも1種を除いて全てキクロプス科に含まれます。ところが,このキクロプス科に含まれる種の同定は楽ではありません。ディアプトムス科では,雄の右側第1触角および第5脚を調べればよいのですが,キクロプス科では,調べる項目が多く,しかも種によって調べなければならない個所が違ってきます。さらにやっかいなのがコペポディド幼生の存在で,これが思いがけない落とし穴になることがあります。これらのことについては,キクロプス科の種の同定についておよび注意すべきキクロプス科幼生のところをご覧になって下さい。

 このホームページの欠点の1つとして,普通種でも写真が用意できなかったものはとりあげていないことがあげられます。このキクロプス目ではそれが如実にでてしまっており,日本で普通種といわれる Macrocyclops albidusParacyclops fimbriatusCyclops strenuus および Termocyclops taihokuensis の写真がありません。また,キクロプス科には地下水産の種が多くあり,学問的にも極めて重要なのですが,ここでは全くとりあげていません。なお,ここでとりあげているものはほとんど雌です。キクロプス科では,ディアプトムス科とは逆に,雌のほうが同定が容易です。また,全形は,触角を除くと雌雄でほとんど違いがありません。
 キクロプス目の中にも,北方系や南方系の種があり,地方によってよく出現する種が違ってくると思われます。よくみられるものとしては,キクロプス属 Cyclopsメソキクロプス属 Mesocyclops およびテルモキクロプス属 Thermocyclops があげられますが,これはあくまでも山形県内で私が見た範囲での話で,他の地方ではよく見られるものが違ってくる可能性が大であろうと思われます。があるものが多く出現する属です。

   ・マクロキクロプス属 Macrocyclops
   ・トロポキクロプス属 Tropocyclops
   ・ユーキクロプス属 Eucyclops
   ・エクトキクロプス属 Ectocyclops
 ・キクロプス属 Cyclops
   ・アカントキクロプス属 Acanthocyclops 
 ・ディアキクロプス属 Diacyclops
 ・メソキクロプス属 Mesocyclops
 ・テルモキクロプス属 Thermocyclops 
   ・ミクロキクロプス属 Microcyclops
   ・リムノンケア属 Limnoncaea

キクロプス科の種の同定について

注意すべきキクロプス科幼生

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