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 緑虫綱 EUGLENOPHYCEAE 

 単細胞性で,大部分のものは鞭毛(べんもう)をもち運動します。葉緑体をもち,光合成を行うものが多いのですが,葉緑体を欠き,完全に動物的栄養摂取を行っているもの(アスタシア属 Astasia など)も多数あります。光合成を行う種も,動物的栄養摂取を並行して行っているとのことです。
 図1はミドリムシ属 Euglena の細胞構造です。ミドリムシという名でおなじみです。よく動物か植物かということで話題になります。光合成を行う種の貯蔵物質は,パラミロンとよばれる多糖類で,これがパラミロン体とよばれる構造体を形成します。このパラミロン体の形や数が同定の重要なポイントになります。また,光合成を行うものは眼点と呼ばれる赤い器官をもちますが,これは光を感じる器官だそうです。細胞は細胞壁をもちませんが,表面は外皮(ペクリル pellicle)で被われているとのことです。表面に条線があるのが普通です。被殻をもつもの(トラケロモナス属 Trachelomonas など)もあります。鞭毛は1本のものが多いのですが,2本持つ属もあります。鞭毛はわかりやすいものが多く,特に,著しく太いものをもつ属があり,非常に目立ちます。遊泳速度はあまり速くなく,ゆっくり動いているのが普通です。動いているときは形は一定ですが,静止しているときに活発な変形運動(ユーグレナ運動とよばれる)を行うものがあります。
 このグループは,海洋産のものもありますが,淡水産のものが多いようです。種類数は多く,極めて普通に発生します。時には水の華を形成するほど大発生することがあります。生物の教科書などにもよくとりあげられていて,淡水プランクトンの中ではなじみ深いグループですし,実験材料としてもよく用いられます。

 よくみられるものとしては,変形運動を行うミドリムシ属 Euglena ,体が扁平で変形運動を行わないファクス(ウチワヒゲムシ)属 Facus ,被殻をもつトラケロモナス属 Trachelomonas があります。いずれも葉緑体をもっています。があるものが多く出現する属です。

 ・ミドリムシ属 Euglena 
 ・ファクス(ウチワヒゲムシ)属 Facus
   ・レポキンクリス属 Lepocinclis 
 ・トラケロモナス属 Trachelomonas 
   ・ストロンボモナス属 Strombomonas 
   ・アスタシア属 Astasia
   ・キクリディオプシス属 Cyclidiopsis
   ・メノイディウム属 Menoidium
   ・ディスティグマ属 Distigma
   ・ペラネマ属 Peranema
   ・アニソネマ属 Anisonema
   ・ディネマ属 Dinema
   ・エントシフォン属 Entosiphon
   ・カリキモナス属 Calycimonas
   ・ペタロモナス属 Petalomonas
   ・ウルケオルス属 Urceolus
   ・コラキウム属 Colacium

鞭毛藻写真検索(表示に時間がかかります)

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