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 クロロコックム目 Chlorococcales 

 藻体は単細胞性のものも,群体性のものもあります。群体性のものは定数群体(シノビウム coenobium ,2^n個が集まった群体)を形成するものが多いようです。細胞や群体の形はさまざまで,変化に富んでいます。緑藻綱のなかで,淡水プランクトンとして出現するものの主要なグループは,このクロロコックム目とチグネマ(ホシミドロ)目といってよいと思います。
 このグループの特徴となるものは無性生殖の方法です。無性生殖は,遊走子の形成,自生胞子(単細胞性緑藻の母細胞内に形成される,鞭毛をもたず運動性のない胞子。数が一定で,比較的数が少ない。)あるいは娘定数群体(自生シノビウム。母細胞内に形成される定数群体。)の形成などにより行われますが,細胞の2分裂により増殖することがありません。しばしば母細胞のなかに自生胞子あるいは娘定数群体が形成されているのが観察されます。
 このグループにはもっとも普通に出現するものが数多くあります。特に小さな池,養魚池,水槽などの小規模な水域によく出現するものが多くあります。ミジンコ,ケンミジンコ,ワムシなど動物プランクトンの重要な餌料となるものも多く,生態学や水産学の面からも重要なグループということができると思います。また,実験材料としてもよく使われ,Calvin-Benson回路(光合成の暗反応での反応回路)の解明にセネデスムス属 Scenedesmus およびクロレラ属 Chlorella が使われています。

 このグループには非常に多くの属が含まれています。したがって細胞の形,群体の形もさまざまです。よく出現する属も数多くあります。その中でも特に,セネデスムス属 Scenedesmus およびクンショウモ属 Pediastrum はもっとも普通に,しかも数多く出現します。ほかにコエラストルム属 Coelastrumゴレンキニア属 Golenkiniaミクラクティニウム属 Micractiniumディクティオスフェリウム属 Dictyosphaeriumテトラエドロン属 Tetraedronコダテラ属 Chodatellaクロレラ属 Chlorellaアンキストロデスムス属 Ankistrodesmus アクティナストルム属 Actinastrum などが多く出現するものとしてあげられると思います。があるものが多く出現する属です。

   ・カラキウム属 Characium
   ・シュロエデリア属 Schroederia
 ・クンショウモ属 Pediastrum 
 ・コエラストルム属 Coelastrum
 ・ゴレンキニア属 Golenkinia
   ・アカントスフェラ属 Acanthosphaera
 ・ミクラクティニウム属 Micractinium
   ・エレレラ属 Errerella
 ・ディクティオスフェリウム属 Dictyosphaerium 
   ・ディモルフォコックス属 Dimorphococcus
   ・ディコトモコックス属 Dichotomococcus
   ・ウェステラ属 Westella
   ・エレモスフェラ属 Eremosphaera 
   ・スコティエラ属 Scotiella
 ・テトラエドロン属 Tetraedron
 ・コダテラ属 Chodatella
   ・トロイバリア属 Treubaria
   ・ポリエドリオプシス属 Polyedriopsis
   ・パラドキシア属 Paradoxia
 ・クロレラ属 Chlorella
   ・オーキスティス属 Oocystis
   ・トロキスキア属 Trochiscia
   ・プランクトスフェリア属 Planktosphaeria
   ・コエノコックス属 Coenococcus
   ・クアドリグラ属 Quadrigula
   ・ネフロキティウム属 Nephrocytium
   ・ネフロクラミス属 Nephrochlamys
   ・キルクネリエラ属 Kirchneriella
   ・セレナストルム属 Selenastrum
 ・アンキストロデスムス属 Ankistrodesmus
   ・モノラフィディウム属 Monoraphidium
   ・クロステリオプシス属 Closteriopsis
 ・アクティナストルム属 Actinastrum 
   ・ペクトディクティオン属 Pectodictyon
   ・テトララントス属 Tetrallantos
   ・ディケルラ属 Dicellula
   ・テトラストルム属 Tetrastrum
   ・クルキゲニア属 Crucigenia
 ・セネデスムス(イカダモ)属 Scenedesmus

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