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糸状になる藻類

 淡水産の微小藻類の中には,多くの細胞一列に並んで,分枝しない糸状の藻体を形成するものが数多くあります。そこで,このページではそのような藻類をまとめて掲載し,属を決定するのに重要な各々の特徴をのせることにします。なお,互いに非常によく似ていて,区別が困難なものが数多くあります。実際に名前を調べる際には,自信がなければ不明のままにしておいてください。少しの違いを無視して強引にどれかに当てはめないようにしてください。


ユレモの仲間 プランクトスリックス リングビア
ユレモ プランクトスリックス リングビア
藍藻
断面は円形
細胞は青緑色が多い。他に薄緑色,暗緑色など。
ゆっくり動くことがある。
細胞の形は両端除けばみなほぼ同じ。異質細胞,アキネートなし。
鞘ははっきりしない。
藍藻
断面は円形
細胞はガス胞があり,黒色に見える。
ゆっくり動くことがある。
細胞の形は両端除けばみなほぼ同じ。異質細胞,アキネートなし。
鞘ははっきりしない。
藍藻
断面は円形
細胞は青緑色,薄緑色,暗緑色など。
細胞の形は両端除けばみなほぼ同じ。異質細胞,アキネートなし。
鞘(赤矢印)が明瞭。
アナベナ アナベノプシス キリンドロキスティス
アナベナ アナベノプシス キリンドロキスティス
藍藻
糸状体はじゅず状。まっすぐのもの,不規則に曲がるもの,らせん状のものなどがある。
青緑色が多いが,ガス胞をもち,黒く見えるものも多い。
異質細胞(赤矢印),アキネート(青矢印)が糸状体の中にある。
ゆっくり動くことがある。
藍藻
糸状体はじゅず状。
青緑色,またはガス胞をもち黒く見える。
異質細胞(赤矢印)が糸状体の端にある。
異質細胞に隣接したアキネートなし。
藍藻
糸状体はじゅず状。
青緑色,薄緑色など。
異質細胞(赤矢印)が糸状体の端にある。
異質細胞に隣接してアキネート(青矢印)がある。
アウラコセイラ メロシラ キクロテラの仲間
アウラコセイラ メロシラ キクロテラの仲間
珪藻
細胞は円筒状で,断面は円形。 細胞中央に横溝(赤矢印)があり,幅広い帯があるように見える。
両端細胞に長い刺状突起をもつ種(青矢印)があるが,突起がない種もある。
葉緑体は褐色,黄褐色,暗緑色など。薄板状あるいは小円盤状で複数ある。
珪藻
細胞は円筒状で,断面は円形。 細胞中央に中央に1本の細い線(赤矢印)が見える。
両端細胞に突起はない。
葉緑体は褐色,黄褐色など。薄板状で複数ある。
珪藻
細胞は円盤形,太鼓形などで,断面は円形。
細胞が単独の場合も多い。
細胞の長さは幅と同じか幅より小さい場合が多い。
葉緑体は褐色,黄褐色,暗緑色など。薄板状で複数ある。
スケレトネマ ヒドロセラ ディアトマ
スケレトネマ ヒドロセラ ディアトマ
珪藻
細胞は円筒状で,断面は円形。
群体は数個の細胞からなり,短い。
細胞の端(赤矢印)がやや丸みをおびる。
両端細胞に突起はない。
葉緑体は褐色,黄褐色,暗緑色など。薄板状で複数ある。
珪藻
殻面は正三角形を2つ重ねたような形である。
細胞は極めて大形。400倍では非常に大きく見える。
群体は途中で途切れることがある(赤矢印)。
葉緑体は褐色,黄褐色など。薄板状あるいは小円盤状で複数ある。
珪藻
殻面が笹葉形のため,群体は平板状。
殻面の肋線の一部が横からも見え,隣接細胞との境目がファスナー状に見える(赤矢印)。
葉緑体は褐色,黄褐色など。薄板状あるいは小円盤状で複数ある。
オビケイソウ トリボネマ ミクロスポラ
オビケイソウ トリボネマ ミクロスポラ
珪藻
殻面が笹葉形のため,群体は平板状。
葉緑体は褐色,黄褐色,暗緑色など。細胞全体に広がっているように見えるか,細胞中央部にあるように見える。複数あるようには見えない。
緑藻(黄緑色藻)
細胞の断面は円形。
藻体は,断面がH形のユニットが組み合わされた構造をしているが,極めてわかりにくい。
藻体は非常に細い。
葉緑体は緑色。薄板状,あるいは小円盤状で複数あるのが普通。ピレノイドはない。
緑藻
細胞の断面は円形。
藻体は,断面がH形のユニットが組み合わされた構造(赤矢印)をしている。
しばしば藻体は途中で切れかかったような形(青矢印)になることがある。
葉緑体は緑色。1個あり薄板状または網目状だが,はっきりわからない場合が多い。ピレノイドはない。
サヤミドロ ヒビミドロ クレブソルミディウム
サヤミドロ ヒビミドロ クレブソルミディウム
緑藻
細胞の断面は円形。
しばしば隣接細胞と幅が異なるときがある。
しばしば藻体の途中に生卵器がつくられ,その中に卵胞子が形成されているのが見られる。
細胞の一端に頂帽とよばれるいくつかの横すじ(赤矢印)があるが,見にくいときも多い。
葉緑体は緑色。網目状で,細胞内に充満している場合が多い。葉緑体には多数のピレノイドがある。
藻体の一端は仮根状になる。
緑藻(アオサ藻)
細胞の断面は円形。
細胞の幅は長さとほぼ同じか,それより大きい場合が多い。
藻体は太いものが多いが,細い種もある。
葉緑体は緑色。1個あり薄板状で,細胞壁の内側を帯状にとりまき,半周以上にわたることが多い。複数のピレノイドが見られるのが普通である。
藻体の一端は仮根状になる。
緑藻(アオサ藻)
細胞の断面は円形。
細胞の幅は長さとほぼ同じか,それより小さい場合が多い。
藻体は細い。
葉緑体は緑色。1個あり薄板状で,細胞壁の内側を帯状にとりまき,半周かそれ以下の場合が多い。1個のピレノイドが見られるのが普通だが,わからないときもある。
ジュズモ アオミドロ ヒザオリ
ジュズモ アオミドロ ヒザオリ
緑藻(アオサ藻)
細胞の断面は円形。
細胞は極めて大形で,糸状体は太く頑丈。
細胞のつなぎ目でくびれる場合が多い。
葉緑体は緑色。網目状で,細胞内に充満している場合が多い。葉緑体の網目が非常に密で,顕微鏡下で透過光があまり通らない。
緑藻(シャジク藻)
細胞は細長い円筒形で,断面は円形。
藻体の太さはさまざまで,太いものは肉眼でもはっきり見える。
葉緑体は緑色。帯状で,らせん状に巻いている。葉緑体の数は1本〜数本で,種により異なる。複数のピレノイド(赤矢印)が見られるのが普通。
緑藻(シャジク藻)
細胞は細長い円筒形で,断面は円形。
葉緑体は緑色。湾曲していない板状で,1個ある。複数のピレノイド(赤矢印)が1列に並んでいるのが普通。
藻体が厚い寒天質の鞘で被われているものも多い。
ホシミドロ ゴナトヂゴン デスミディウム
ホシミドロ ゴナトヂゴン デスミディウム
緑藻(シャジク藻)
細胞は円筒形で,断面は円形。
葉緑体は緑色。星状で,2個ある。葉緑体の中央には1個のピレノイド(赤矢印)がある。
藻体が厚い寒天質の鞘で被われているものも多い。
緑藻(シャジク藻)
細胞は細長い円筒形で,断面は円形。
細胞壁の全面に顆粒や棘が密生している種が多い。
葉緑体は緑色。湾曲していない板状で,2個あり,まん中に切れ目(青矢印)が見える。複数のピレノイド(赤矢印)が1列に並んでいる。
細胞は単独の場合のほうが多い。
緑藻(シャジク藻)
細胞の断面は三角形または楕円形。細胞の中央に浅いくびれがある。
細胞の幅は長さと同じかそれより大である。
葉緑体は緑色。半細胞に1個づつある。
隣接細胞と突起でつながる種,隣接細胞間に楕円形の隙間がある種がある。また,群体が捩れる種もある。
ヒアロテカ スポンディロシウムの仲間 植物の導管
ヒアロテカ スポンディロシウムの仲間 植物の導管
緑藻(シャジク藻)
細胞の断面はほぼ円形。細胞中央のくびれはないか,あってもごくわずか。
葉緑体は緑色。細胞を上から見ると放射状に見え,横から見ると細胞内に充満しているように見える。細胞中央には1個または2個のピレノイドがある。
藻体はぶ厚い寒天質の鞘(赤矢印)で被われている。
緑藻(シャジク藻)
細胞中央のくびれは明瞭。小形のものが多い。
隣接細胞とは細胞の上下面で直接連結するものと,突起で連結するものがある。
葉緑体は緑色。
藻体はぶ厚い寒天質の鞘(赤矢印)で被われている場合がある。
異物(ゴミ)
藻類ではない。
葉緑体や光合成色素はない。
注意してみるとらせん状になっているのがわかる場合が多く,らせんの一部がほどけている場合も結構ある。

分枝するもの,多数の糸状体が束になるもの,多数の糸状体が絡み合って藻塊を形成するものはここにはのせていません。また,ここにのせたもの以外にも,糸状になる藻類はたくさんあります。

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