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ワムシはどんな生き物?

ドロワムシ Synchaeta ツボワムシ Brachionus
ドロワムシ ツボワムシ


 「水の中にいる小さな生き物をあげてください」といわれたら,みなさんは何と答えるでしょうか。おそらく,ゾウリムシ,ミドリムシ,ミジンコ,ミカヅキモ,ボルボックス,イカダモ,ケイソウといった答えが出てくるでしょうけど,ワムシと答える人はほとんどいないのではないでしょうか。ワムシなんて聞いたこともないという人も少なくないと思います。では,ワムシはたいして重要な生物ではないのでしょうか?決してそんなことはありません。淡水産の小さな生き物の中で,最も重要な仲間の1つであるといえます。このサイトで特にワムシをくわしくとりあげたのも,ワムシが大切な仲間の割には不当に無視されているためです。
 ワムシは淡水の小さな生き物の中では特に重要なグループです。ほとんどのものは細菌や小さな植物プランクトンを食べていますが,中には他のワムシなどを食べるものもいます。種類も数も多く,特に稚魚(魚のこども)などの小さな動物にとっては餌としても大切な仲間です。海にすむ種類もありますが,大部分は淡水産です。
 ワムシは漢字で書くと「輪虫」。頭部に輪状に繊毛が生えた繊毛冠をもっていることから名づけられました。一見ゾウリムシなどの繊毛虫と似ていて,単細胞生物のように見えますが,これでも立派な多細胞生物で,体の中にはちゃんと内臓もあります。分類学上は輪形動物門(りんけいどうぶつもん)なる,あまり聞きなれないグループに入りますが,それもそのはず,輪形動物門はワムシのためだけに作られたといっていい門です。輪形動物門に近い他の生物も一般には全然知られていないものばかりです。輪形動物門に近い淡水産の小さな生物としては,他にイタチムシがありますが,これはワムシよりも知名度がありません。ミジンコケンミジンコなどは,大体決まった形をしていてわかりやすいのですが,ワムシは形が千差万別。いろんな形のものが出てきて,淡水の小さな生き物の勉強をはじめた人が,これはワムシだな,とすぐにわかるようになるにはちょっと時間がかかるかもしれません。
 ワムシは,アリマキと同じように,ふだんはメスだけでふえ,単為生殖とよばれます。そのときは単性卵とよばれる卵を産みます。よく体の後ろのほうに楕円形の卵をくっつけているのが見られます。ごくまれにオスが出てきて,そのときは耐久卵とよばれる特別な卵がつくられ,乾燥などの悪条件に耐えることができます。淡水は干上がったり,洪水になってどこかに流されたり,泥が流れこんだりと環境の変化がはげしいところで,そういったところで生きていくのには単為生殖は有利なのかもしれません。同じく淡水産の小さな生き物の中で重要な仲間であるミジンコでも同じように単為生殖が見られます。しかし,ミジンコでは時々オスが見られるのに対し,ワムシのオスの出現は極めてまれのようで,オスがまだ知られていないものも多く,全く出現しないものもあります。また,オスはメスとは形が全く異なり,専門家でなければ見分けるのは難しいようです。私もオスは見たことがなく(見逃している可能性もあります),このサイトにのせているワムシの写真は全部メスです。また,図鑑にのっているものも全部メスとみてよいでしょう。

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